AIに診断と治療方針を決めてもらう医療を、使いたいと思いますか。日本の医師と一般の人に、この質問を2018年と2025年の2回聞いた調査の論文が、2026年10月に出ました。7年のあいだに、一般の人が医療AIを知っていると感じる度合いは上がっていました。それでも、使いたい気持ちは、医師でも一般の人でも変わっていませんでした。
この調査では、「医療AI」という言葉の意味に注意が要ります。論文は医療AIを、医師を介さずにAIが診断と治療方針を決めるもの、と定義しています。AIに作業の一部を手伝ってもらう医療ではなく、AIに任せる医療を使いたいかを尋ねた調査です。
この論文が出る1か月前の9月28日、長野県の伊那中央病院の倫理講演会で、生成AIについて画面越しに話しました。そこで紹介したのは、診断、血液データ、ベッドの空きの調整、病院の経営を受け持つ複数のAIが話し合って方針を決め、最後に人間が承認する病院の見通しです。電子カルテにAIが入ってくれば、病院で働く人は、AIの提案を確かめて承認する係になりそうだ、とも話しました。AIに任せる医療を使いたい人が7年で増えていないなら、人が承認する形にも、先に片づけるべきことがあるはずです。
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